前世記憶へアクセスするとは?ただ「知る」ことが目的ではない

前世療法を施療し始めてもうかれこれ丸8年になります。そして、本当に数えきれないほどの方々が、自分自身の魂の道のりを振り返ることを支援してきました。

 

幼くして亡くなった戦時中の少女、恋人と離れ離れになったネイティブアメリカン、娼婦として生きていたフランス人女性、服毒死したインドの貴族・・一旦前世記憶にはいると、本当に驚くほど様々なシチュエーションの様々な人生が語られます。

 

それまで想像もしたことのないライフストーリーでありながら、その人生の肝になる部分では殆どの方が深いところから涙します。

 

多くの方が、セラピールームを出られる時には涙でお化粧がおちてしまいながらも、どこかすっきりとした、何かが浄化され一枚も二枚もベールが剥がれ落ちたような、晴れやかで美しい表情になられます。

 

そんなお顔を見るたびに、まだまだこのセッションを届けていきたい、そんな思いを強くします。

 

ところで、前世は、もうすでに終わった人生。なのに、それを想い出す意味はどんなところにあるのでしょう?

 

答えは人それぞれでいいのだと思うのですが、大まかに言えば、それを追体験することによって、無意識で生きてしまっていた前世のパターンを打ち崩すきっかけになる、ということがあると思います。

 

人は、本当に驚くほど・・前世と同じような課題を今も生き続けている、というのが、多くの方のセラピーを垣間みることによって実感しています。

 

それはもちろん、たとえ前世を想い出さなかったとしても。今の人生のなかでちゃんと課題として気づいたり、超えることもできるのですが、何が原因になっているのかを、体験や感覚を伴って思い出すことによって、それを越えるプロセスが速く進むのではないかと思っています。

 

 

だからこそ、ただ「前世を知りたい」とか、「前世が何であったかを知るため」ではなくて、今の生き方にちゃんとつなげていくこと。今を生きる力に転化していくこと。

 

これこそが、前世療法の意義なのだと思っています。